2008年07月04日

大変有意義なセミナーでした@♪

7/4(金) 本降り

(昨日の午前中〜)
佐川の荷物の中に、待望のブツが入っていました...

名刺到着.jpg

J-FPOの名刺が到着しました♪。
初版限定100枚!!特にプレミアムは付きませんが(笑)、
早速名刺入れに装填して、千鳥が淵に向かいます>>>。

(12:40九段下到着〜)
本日は、日伊協会・イタリア文化会館主催の特別セミナー

イタリア式製品ブランドの育て方

が、13:00よりイタリア文化会館アニェッリホールにて開催されます。

イタリア文化会館正面.jpg

このセミナーは、4名の講師による18:30までの長丁場。

セミナー会場A.jpg

★まずは、KEN OKUYAMA DESIGN CEOの[奥山清行]氏の講演からスタートです。

「人生を決めた15分」
-創造の1万分の1-

この講演タイトルは、3冊目の著書のタイトルだそうです。

[雲をつかむ]
山形の土建屋の息子として生まれ、デザイナーという職業観が全くまく育ち、現在の地位についても実家では親父さんにいくら説明しても伝わらず、「お前の話は雲をつかむようだな」と未だに言われています。
まさにデザイナーの仕事は、掴んだコトを分かり易く伝えるのが最も重要です。

JAPANバッシングの最中のデトロイトでは、デザインの論理的説明が要求され、その後のドイツでは意外と不器用さに驚き、その不器用さが精密機械を生み出した事を知りました。そしてイタリアでは前述の"論理的説明"が不必要な事を学びました。イタリア人には既に血に流れているので、「美味しそうに見えるものは美味しいんだよ」という感覚なのでした。
まずイタリアで行った事は、[マエストロ型組織]から[ピラミッド型組織]への脱却です。デザインのプロセスにおいて、お互い求めているものを探り合う→共通の解決策を見出す...そういう作業を行いました。
[フェラーリエンツォ]の場合
7500万円という価格設定で349台生産しました。これは世界中
にマーケティングした結果350台の受注予測が立てられ、"需要より1台少なく作れ"という創業者の伝えにより1台少ない349台という生産台数が決定したのです。開発前から受注が付いているという面白い経験をしました。
ブランド=ソサエティ/物語性/過去・現在・未来
フェラーリの顧客のような成功者は、少なからず過去に血の滲むような努力の上に成功を収め、その代償として何かを犠牲にしてきました。現在と未来は買えても過去は買う事が出来ない...その為、自分が歴史あるものの中に入り、足りない部分・犠牲にしてきた部分を補っているのです。

ものづくりの現場
最新技術に勝つ職人文化/大理石彫刻と彫塑/塗装職
他国では粘土でクルマの原型を作りますが、イタリアの場合は硬い材質のモノを使用して原型を作ります。硬いものを削ると硬いものが出来上がります。これがフェラーリのボディラインになるのです。その作業の様子はさながら大理石彫刻や彫塑のようで、「あなたがたにはミケランジェロの血を引き継いでいるのだ」と煽てたりしています(笑)。
また塗装に関しても、時にはデザイナーが意図したコンピュータ解析で読み取れない部分を、機械より敏感な手を持つ職人が表現していきます。
2年の開発と15分のスケッチ
いよいよ会長への最終プレゼンの日が来まして...予想通りNGが出ました。そこでヘリコプターを待たせている僅か15分間で、絵を仕上げて
OKが出たのです。たった15分で1枚のデザイン画を書いたのですが、その裏側には何万枚ものスケッチ画があり、2年間のフィルターを経て多くの人達の意見が出ました。その場合は往々にしてコンサバティブに成りがちなのですが、それをブチ破る何かが時には必要なのです。
デザインとはコミュニケーションが大事な部分でして、<作ったものを分かり易く伝える>事が、デザイナーの大きな仕事と言えるのです。
デザインプロセス/アイデンティティー元を知らない若手イタリア人
イタリアの若いデザイナーにクルマをデザインさせると、総じてドイツ車に似てしまいます。皆、ドイツ車への憧れが心の奥にあるのです。ボクの場合は、売れなかった70年代のイタリア車が好きだったので、どの若手デザイナーよりもイタリア車っぽいデザインが出来ました。アメリカにいる時も、席巻を始めた日本車を真似しないで、デカイアメ車をモチーフにまとめ上げたデザインを送り出しました。ようするに"外からの目を忘れない"という事が重要です。中に居過ぎると見えなくなってしまった部分を外部の視点で再考察するのです。
/デザインの3分の2はコミュニケーション作業
(前述の為、省略)
/手描きスケッチ
ボクはスケッチブックで、毎日必ず2〜3枚描いています。手描きスケッチは、偶然を呼び込む道具なのです。スケッチを描くという動作は、頭で思い描いた姿通りに手は動かないものです。自らの手と対話しているうちに、あるとき偶然とんでもないモノが浮かび上がってくるのです。
デザインをしていて思う事は、良いデザインとは誰よりも自分が興奮するものです。
「ルーツ探し」
世界中を渡り歩いてきましたが、あるときふと、自分は日本について深く何も知らない事に気がつきました。そこで自分の中での日本探しが始まりました。
世界の変革に取り残される日本
・大企業下請け業務主体の日本の中小企業
これは自社商品を持つイタリアとの違いです。市場から直接フィードバックが中小企業に来て、それがまた製品作りに活かされるのです。
・商品の総ワイン化
これは特定のマーケットを形成すると言えます。
・価格競争から価値競争
必要で仕方なく買うものよりも、"欲しくて仕方ないから買うもの"作りを目指します。
ボクは、機械式時計が大好きです。この時計は子へ友人へ(あるいは質屋へ)渡り歩きながら、自分の人生より長く生きるでしょう。ボクにとっての時計は、時間を見る為ではなく時計を見る為に時計を買います。今まで、クルマを1台デザインすると自分へのご褒美にと、1台必ず時計を買ってきました。その時計を眺める度に、その当時の思い出が時計を介して蘇えってくるのです。クオーツのような利便性はありませんが、何事にもかえ難い自分の琴線に触れるものが、そこにはあるのです。

日本のものづくりの弱点
「メニュー」(顧客から見たアイデンティティー=期待値)を作らない日本のものづくりレストラン/
お客様は「何を食べさしてくれるのだろう」と期待してお店に来ます。
安易に聞くことの過ち=ものづくりは大切な人へのプレゼント探し/
探りを入れ、想像しながら相手の欲するものを探し出します。聞いたら簡単ですが、それをやったら面白みも何もありません。
「狩猟型ものづくり」から「農耕型ものづくり」へ/
技術の進歩が商品開発に追いつかない現代、じっくりと育てるものづくりがこれからのスタイルになるでしょう。

山形工房http://www.yamagatakoubou.jp/
既成の枠を破る/研究会=メディチ家探し
メディチ家とは補助金に値しますが、これも如何なものかと最近思っていまして、これからは3年スパンのファンドのような形で、事業化の見込みのないものはすっぱり撤退する...といった方が良いのではないでしょうか。
目標の視覚化と共有/
山形で工房を開く際、いくら言葉で熱く語ってもイマイチイメージが伝わりませんでした。そこで関係者を説得する手法として、仮想ブースのパース(図面)を描いてそれを関係各所に見せたのです。現実は、そう遠くないものに出来上がりましたが、人間はやはり視覚的動物なので、目に訴えるという手法は非常に有効だと言えます。
生簀のナマズ/
水槽の魚達が弱ってしまった時に、1匹のナマズを水槽に放つとたちまち魚達は緊張のあまり活き活きし始めます。ボクは日本でもイタリアでも"1匹のナマズ"でした。ようするに外からの目・内からの刺激が必要なのです。また自由な裁量を持たされるのは、知る限り日本とイタリアだけでもあります。
日本の財産 職人技を次世代へ/
これは特に40代の諸君に期待します。
職人技の再定義=生産労働より知識労働
(ブルーカラーからクリエイティブクラスへ)
イタリアと日本にあってアメリカ・中国にないもの...それは[匠の技]です。
シンプル≠単純
シンプルというと、日本ではすぐに飽きられる"チューインガムプロジェクト"に成りがちですが、イタリアの場合はシンプルの中に、複雑な要素をリファインして何層もの価値を与えます。

山形工房A
山形工房で作られた鉄瓶がMOMAに入りました。クルマより先に鉄瓶が入るとは如何なものかと思いますが(笑)。
2KAG-01.jpg
バークペレット対応のストーブが、4年の歳月をかけて完成しました。
stove_ov.jpg
このストーブは、日本一の農機具メーカーの山本製作所さんが製造しましたが、見える炎を演出する為にさんざん苦労を重ねた末の作品です。
これらの作品は、全て日本古来の生活様式・風景の一部としてパンフレットに載っています。物語を自ら作り、その中に商品を飾るといった演出も有効な手段でしょう。

MOON SHOT
2008ジュネーブモーターショーに国産デザインのK.O7を出展しました。
KO7.jpg
そしてこれにカウルと屋根を取り付けたK.O8を洞爺湖サミットに送り込みました。
ko8.jpg
(上記画像共にクリックで拡大)
ナイロン切削・鋳造メッキ・カーボン技術・アルミプレス技術・チタン切削&研磨...これは世界に誇る世界最高の日本の技術を結集させて完成したクルマです。
物語づくり
日本の現場力、匠の技、誠意とプライド、メディアとの共同作業...

未来
・化石燃料社会から持続可能エネルギー(電気・水素)社会へ
・ブランディングと製造の分類
・メーカーからサプライヤーへパワーシフト
・中小企業こそ市場に直接
・デザインビジネスからビジネスデザインへ

(最後に...)
創造のリーダーシップ
・世界をデザインするには、まず自分をデザインすることから
・日本のアイデンティティ「志、誠意、恥と罪」
・引き出しを沢山持つ/創造の道具を持つ
・個人の志が生きる社会作り/好きな事を見つけられる社会
・クリエイティブクラス=日本の持つ現場力
・鉄瓶からフェラーリへ

(講演を聴き終えて...)
最初サングラスを掛けていたので、「うわっ高田総帥ソックリ!!」と
思っていたのもつかの間、あっという間に引き込まれていきました。
これだけ自信たっぷりに講演された方は初めてです。
思いっきりオーラが出ていました。相当苦労された上で掴んだ絶対の自信は
人を感動させ、強い勇気を与えます。

講演ありがとうございました。

※的確なコメントは、コチラをどうぞ♪。

お土産でいただいた奥山さんの著書



これまた感激♪

(久しぶりの長文で目がショボショボ...明日も講演の続きをアップしま...)

「Mangiare(食べて)、Cantare(歌って)、Amore(愛して)」



posted by ミズミズ at 07:21| Comment(0) | TrackBack(0) | 本日の訪問 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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