今回の企画は...
「都内有力工場見学ツアー」です。
二友会会員"辻洋装店"さんと、JAPAN-FPO会員"内田染工場"さんを
訪問します。
見学の詳細は...
二友会ブロガー"三徳/村山"さんがライブでアップすると思いますので、
小生Blogと併せてご覧下さい。
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弊社は、セル生産方式を採用してから今年で3年目を迎えます。
セル生産に踏み切った背景は、加速する"受注ロットの多品種小ロット化"と
"デザインと素材の複雑化&難易度アップ"という課題に対応する為でした。
すでに"小グループ生産方式"を経験していましたが、完全に[個]という単位での
"セル生産"に切り替えた事は、今から見れば方法論は正しかったと思いますが、
切り替えた当時は試行錯誤の連続でした。
セル生産を採用する事で、各スタッフは[パターンを見ながら作成する]
という当たり前ですが疎かにされがちな基本に戻った作業を日々行っています。
与えられた仕事ではなく、自らがパターンを眺めながらデザインと工程を考え、
それを割り付けて作業に当たります。
毎日毎時間[考える仕事]に従事して、多種多様な得意先・デザイン・素材に
対応する様になりました。
セル生産の最大のメリットは...
その[自らが考える仕事]をするという事です。
その効果として
・品変わり時の生産効率低下の減少。
・多能工化。
・在庫率(仕掛り品)の減少。
・リードタイムの短縮。
などが挙げられますが、これらの生産的メリットとは別にある効果は、
[自らが1着の服を作る]という事です。
テープ貼りから袖付けまで、アイロンもミシンもロックも全て1人で完結します。
ライン作業の単能工ではなく"丸縫い"という究極の多能工ですから、
「服を作っている」という全工程を、毎日自らが体験しているです。
パターンと対話しながら服を作るという事で、パターンに込められた
デザイナー・パタンナーの思いを、忠実に抽出して立体化する事が可能になります。
弊社が「パターンの読解力に優れた工場」と評価される理由が、そこにあります。
(但しメリットだけではない部分がココにあります)
セル生産のデメリットは...
・パターンの社内仕様化への煩雑化。
ルールのない多種多様のパターンがそのまま生産現場に投入されると、
必ず混乱と問題が発生します。
弊社の設計担当が、パターンと縫製仕様書を入口で[完全な設計図]に変換します。
社外的に先方とすり合わせをする時間が増大しますし、社内的にも従来であれば
各部門の責任者が把握できる内容で良かったものが、全スタッフがパターンと
縫製仕様書に目を通すようになった事で、流れの最後までの情報を盛り込む事と
各部門でパターンを見る頻度が上がった為に、パターンに記載する基本情報を
マスターパターンだけではなく全サイズのパターンに転記する必要性が生じました。
・欠員ロスの軽減が出来ない。
ライン生産であれば、仕掛量を調整しながら欠員ロスはある程度吸収可能ですが、
セル生産の場合は欠員=生産ロスとなってしまいます。
・品質のバラつき。
"個"という生産単位により、良い意味でも悪い意味でも個性が生じます。
得手不得手もあり、品質にバラつきが出るという課題があります。
上記問題点の解決策は...
各自が責任とプライドを持ち、相互に信頼を持ちながら連携をとる。
その為の方策をこれからもみんなで考え実行し、デメリットを消しながら
メリットを最大限に生かして行きます。
みんなで頑張りましょう!!。
ラベル:二友会
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ライブは無理ですがそれなりに^^
工場の取り扱いアイテムが違いすぎて
難易度は計り知れませんが
個々の意識が高い中でも
ご苦労が多いようで・・・
良い社内メッセージです◎
告知しちゃったので...ヨロシクね♪。