東京コレクション・ウィークが終了しました。
でも、これから開催される展示会が本番です。
どれだけ多くのバイヤーを呼び込めるか。
彼らの服にメッセージはあったか。
そのメッセージは誰かに届いたのか...
(by逆鱗)
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先週は、当Blogもコレクション記ばかりでしたが、その間にも社内では
様々な問題が発生していました。
(まぁ毎日がトライ&エラーですが...)
その中でも発生した工場泣かせ問題と、その対処方法を一つ。。。
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難素材の一つである"ブラックフォーマル"アイテムを作成しました。
得意先からも、難しい素材であるとの事前情報がありましたが、
作成してみると本当に大変でした!!。
何が大変って...縫い代のアタリです。
アイロンを浮かして掛けてみても、薄っすらとアタリが出てしまう厄介者。
かと言ってアイロン処理をしないと、縫い代やダーツが割れ(倒せ)ません。
同じブラックフォーマルでも、バックサテンなどの素材は課題を克服して
難なくこなせるようになりましたが、とにかく今回の素材は非常に難しい。
そこで...
糸偏に携わるプロフェッショナルに電話を掛けまくり、相談しました。
そして...
様々な対処法が判明しました!!。
【従来の対処法】
1.アイロン台に、アタリ防止の"テフロンマット"を敷く。
2.アイロンに裏地を巻く。
【新対処法】
☆★☆生地構成の特性を理解した上で、各工程で対処する☆★☆
今回の難素材のコンポジション(生地構成)は"ポリエステル100%"。
エステル染色をする際の温度は180℃だそうです。その後に表面に光沢を出す
後加工処理は、80℃から温度を上げて100℃近くで完了するとか。
アタリとは、加熱により素材の凹凸がフラットになってしまうコト。
天然繊維ならばその後の様々なテクニックで復元するコトも可能ですが、
この化繊素材に関してはそのテクニックは通用しません。
ポイントはただ一つ...熱可塑性を考慮するです。
※熱可塑性:熱を加えるとその形状が固定される性質。
理論上、後加工温度より低いアイロン温度ですとアタリは出ませんが、
100℃より低いアイロンはありません。
(そこで"熱可塑性"を利用して...)
ローラー式接着プレス機を125℃に設定して、素材自体に熱を加えます。
所謂「地のし」と呼ばれる簡易素材収縮の方法を用います。
(その上で、上記【従来の対処法】を併用します)
[2.アイロンに裏地を巻く]は、素材に直接蒸気を当てないというコトと、
アイロン温度を低下させるという効果があるようです。
(早速、部分縫いを用いてテスト開始...)
割りアイロンとダーツ倒しアイロンを試します。
■気を遣わず普通にアイロンを掛ける。
ばっちりアタリが出ました...
■上記対処法を用い、気を遣ってアイロンを掛ける。
アタリは出ません♪。
是非お試し下さい。
※今回情報をいただいた二友会の精鋭の白石さん・辻さん・黒子さん、
そしてお忙しい中を素材メーカーまで遡り調べていただいた講師"K"サマ、
本当にありがとうございました!!
【追伸】
こういうモノも教えてもらいました♪。
[アタテカトール]と言います。
ラベル:縫い代のアタリ
よかったですねv
失礼しました。
はい!お陰様で♪
また宜しくお願いしますm(_ _)m。
コメはハンネと同様に省略しちゃったのね(^_^;)。
このあたり対策はたいへん勉強になりました。
ありがとうございます!
そしてブログの掘り起こしも、併せてありがとうございます。
少しでも参考になれば幸いです。
弊社は最近、さらなる難素材[ダブルクレープ/42匁ヘビーシルク]
を手掛けました。