6/30(土) 曇り...
[本日の血圧 138mmHg/95mmHg...相も変わらず下高し!]
[本日の社内湿度(始業前) 53度]
昨夜帰宅後、体脂肪計付き体重計に乗りますと...ナントさらに1kgダウン!
そして、初めてと思える低い(少ない)体脂肪の数値が表示されました。
これも「食事前、水1リットル摂取」の成果かと。辛くても続けていきます。
(9:00)
本日は
「第2回技術研修会」開催日です。
参加16名。
まずはくじ引きで、2人ずつのペアを決めました。
そのポイントとしては、ペアで講習を進めながらお互いの作業をチェック、
そして説明した内容の把握、他の人の動作を見る、自分の動作を見てもらう
といった点の確認です。
(前回の補足)
「出来上がった製品を着る」
各アパレルメーカー及びブランドによって、それぞれ異なる着心地を実際に着る事で、
肌で感じて下さい。
また同ロット内で、最初に作った服と最後に作った服も、着比べて下さい。
どこか違いが実感できるはずです。
今回の講習会に先立ち、講師の方から「JIS規格/縫製用語集」「CAD表示記号集」
「パターンチェックマニュアル」を頂きまして、希望者に配布する事としました。
いよいよテーラードJKの作成に入ります。【縫製仕様書作成】
「社内縫製仕様書」に、必要項目を記入します。これはパターン作成から
裁断〜縫製〜まとめに至るまでの必要なデータになります。
メーカー&ブランド名の項目には、自分の名前を記入して下さい(笑)。
【表パターン作成】
T.縫い代の付け方
☆まずは定規の使い方です。縫い代8mmを付ける時は、ちょうど目盛りの数字の下が
8mmになりますので、それを利用して下さい。
カーブのラインの引き方ですが、右手と左手の力を交互に分散できるかで、
きれいなラインが引けるようになります。
また、縫い代に入るまでのラインが直線で引けるか、もポイントになります。
☆縫い代を付ける順番は、実際にパーツを縫い合わせる順番で付けていきます。
特にブラウスなどで袖を、先付け・後付けする場合はおのずと縫い代の形状も
変わってきます。
☆各ラインに縫い代を付ける順番は、
@上がり線を延長する。
A任意の縫い代を付ける。
B止まり及び合印は、上がり線に対して垂直に引く。
です。
★ラインのカーブ形状によって、パーツを縫い合わせる時に上がり線と
縫い代線にズレ(高さの違い)が出てきます。
必ず高さを測り、高さあわせをして下さい。
[前身頃]
縫い代を8mmに設定して、ラペル返り線より下に、引き分量としてさらに2mm足します。
※以下各パーツに縫い代を付けていきますが、何せ初体験が研修会参加者の
大半を占めていますので、最初はぎこちなかったライン引きもパーツを重ねるうちに
徐々に慣れてきまして、皆真剣に黙々と作業に没頭しています。
(by社)
U.合印の付け方
[後身頃]
★衿ぐりB.Cより3cmのところに合印を入れます。
これは後衿ぐりの止めズレを防止と、テープ貼りによる誤差を補正する為です。
サイズが大きくなると、なおさらここの合印が必要となります。
☆ミシンで一気に縫える長さは、針落ちから手で布地を押さえる部分までと
考えても、せいぜい15cmです。それを越える合印はあまり意味がありません。
よってバストラインに1ヶ所、そして着丈及びフレアなどのラインの形状により
ウェストラインの前後にもう1ヶ所合印を付けます。
[前身頃]
★ゴージラインの衿角から1.5cmずつのところに、合印を2ヶ所入れます。
ここは左右でどうしてもズレやすいところなので、細かく合印を入れます。
☆ラペル先は、引き分量がないと反り返ったラペルになってしまいます。
また後衿ぐり同様、テープ貼りによってイセ分量が変わりやすいので、合印も
ラペル角から4cm下と、ラペル返りから5cm上の2ヶ所と、細かく入れます。
☆ラペル返りより下は、三つ釦なので第3釦位置に合印を入れて、さらに
裾に向けてのカーブラインの中間にも、合印を入れます。
☆裾ヘム付けは、身返しより1cm中に入れます。
★脇身頃とのはぎ合わせに、まずウェストラインに1ヶ所とさらにその上9cmに
もう1ヶ所合印を入れます。
後身頃釜下に約3mm程のイセが入りますが、これがないと身頃の「抱き落ち」
という現象が発生します。
パネルラインにはある程度のイセ分量が必要になりますが、どうしても
イセの消しにくい素材は、脇身頃の高さでの調整もあります。
★ここで重要な事は、「ラインの角度により距離の差がイセ分量になる」という事です。
通常、脇同士は同じ高さで設計します。チェック等の柄合わせが必要とされる
素材の場合、イセ分量を変化させるには、高さは変えずにラインの角度を変えて
距離を変化させます。
☆袖ぐりは、カマ底から平行に3cmの高さに合印を入れます。
★腰ポケットの付け位置ですが、パターンを縫い合わせた状態での付け位置ではなく、
ポケット下のダーツ分量を計算した付け位置を設定しないと、ポケット上の
距離が短くなり、結果としてポケットが引っ張り上げられるという現象が起こります。
解決策としましては、まずは上記パターン上の処理と、実際のポケット付けの時に
テクニックを加えますので、その点は縫製時点で説明します。
[地衿]
☆前身頃ゴージラインに付けた1.5cmずつの合印を同じく付けます。
★B.Cより6cm@と衿先Bから4cmAに、2ヶ所合印を入れます。
@〜A間は、外回り分としては一番ゆとりが入る部分です。
またA〜B間も、衿の返り分が入ります。
[袖]
それぞれ上下任意の2点に、合印を入れます。
★ここでまず重要な事は、「伸ばし分量」です。袖の性質を決定する
重要なファクターですが、その伸ばし分量の増減は...
@袖ラインの形状A上下袖幅の差異で変化します。
伸ばし分量を少なくするには、ラインを真っ直ぐに近づけて、上下袖幅の差異を
少なくします。
★アームホールのイセ分量は、袖の寝起きによって増減します。
非常に奥が深い部分なので、詳しくは改めてお話しします。
V.パターンの展開
[身返し]
☆見返し幅は、ポケット口前側との交点に幅を設定します。これは、止じをして、
見返しのゆとり分量を下にダレさせずにキープする為です。
☆縫い代は、前身頃とは逆に引き分としてラペル返りから上に、1cm付けます。
★身返しの地の目線は、今回ラペル端を通すようにしますが、これは主に
紳士服で用いる手法です。
このメリットは、表地の地の目を敢えて狂わす(スコバイ)事で、裏地のツレ防止と
身返しのゆとり分量の確保が挙げられです。
確かに同じ地の目同士ですと縫い易いのですが、身返しのゆとりは、
地の目が通ると吸収できないのです。
☆身返しの縦の展開量は、今回は第2釦位置で平行に3mm開きます。
これはデザインによって展開量を変えたり、平行出しではなく脇側のみを出したりと
様々です。
☆ラペル返り部分の展開量は、まずゴージ角でラペル返り線に対し垂直線を引き、
その後返り線を切り開いて、垂直線方向に2mm平行移動します。
★いずれにしても、実際に使用する生地を2枚重ねて返してみて、そこで
ズレた分量が展開量となります。
[表衿]
☆引き分として、周りに1cmの縫い代を付けます。
☆返り線でカットして、2mm平行移動します。その際に、身返しのゆとり分と
合うかどうか、合わせて確認をします。
N.Pの前後1.2cmから左右合わせて4本の垂直線を引きます。
その垂直線の返り線上の交点を基点として、外回りを2mm開いて付け側を
自然にたたみます。
この場合も身返し同様、共地でのチェックを行って下さい。
。。。。。。。。。。。
ここまでのカリキュラムで、予定より1時間を越えてしまいました。
フラップ・箱ポケットなどのパーツ類のパターンと表地裁断は、次回持ち越しです。
今回の講習会の目的の1つに、
「新たな知識を吸収して
作り手側から逆提案する」...
という重要な点があります。
現状のアパレルは、パタンナーを新人から育てる余力がなく、
中途採用が大半を占めています。
その結果、そのブランドのノウハウも流出し、逆に混合するといった混乱が生じています。
そのようなパターンと常に相対し、ミスをカバーしながら生産するわけですから
並大抵の緊張感と、それを大きく上回る使命感を持って仕事に従事しなければなりません。
しかしその継続が、良品を生み出し、信頼を生み出していくのですから。。。
本日はお疲れ様でした。大変ですが、その目的に向けて次回からも
頑張りましょう!!。